コタツ談義

tontyan2006-02-08

小雪のちらつく午後のひと時、妻とコタツ談義が始まった。「子どものころ隣のおじいさんに年を聞いたらのー、78歳と答えたので『うわー、すごいね』といったことを覚えている。今オレはおじいさんの年を越えているのに誰も驚く人もない。高齢化のせいかのー』といった途端、妻の反論。『年齢ばかりではないのよ。高齢でも達者で日ごろ年に似合わぬ働きをしている人に誰も感動するのよ。あなたのようにコタツの守りばかりで医者通いを日課にしている人は、年を聞く人もないよ』。冷たい妻の苦言に言葉を失ったが、コタツだけは温かかった。
毎日新聞(はがき随筆)より抜粋